鶏夫婦
春の雛を買いに草加へ行ってきました。後藤孵卵場関東営業所です。
「杉並でしょ。オス大丈夫?」
電話で何回か声を伺っているけれど、以前、お世話になっていた方とは違う男性(社長さん?社員さん?)が心配そうに聞いて来た。正確正直な答えは何かなあ、と頭をめぐらしつつ、「昔、放し飼いにしていたときには隠れて雛を孵してしまってオスが沢山生れ、ご近所からクレームを戴いたことはあります。」(確か十数年前)「ただ最近はそういうお話はないです。」
「それにオスがいるとメスが落ち着くような気がするので」と言うと、
間髪居れずに「そうなんだよね~!!」
あ・・~~よかった!やっぱりそうなんだ。なんとなく感じていたことは確かだったんだ。鶏の世界も人間に負けず劣らず、いろいろな感情が渦巻いているように見える。動物的(当たり前だけれど)で直情的な分、しっとや欲求不満も激しい。(抑制がないのでしょう。)だから安心していられる環境だとメスの落ち着き方が全然違う。反対は悲惨だし、オスの鳴き声より、メスが騒いだ時のほうがとんでもなくうるさいのだ。
鶏が落ち着いて暮らすには平飼いしているだけではだめで、餌に満足して、水が適切で、環境に満足して、健康で愛があってハッピーでいる!なかなか難しい。時々人間のほうがグロッキーするときがある。
メスは廃鶏にしても、慣れたオスをずっと置いていた。その方がオス同士競り合って鳴くのに、すでに分かり合った相手だから、騒がしさが少しはちがうだろうと思っていた。でも誤算あり。メスは若くて花盛り、オスは・・・かなりお疲れ気味。の、結果。メスのストレス指数が上昇。オスは可哀想にぼろぼろに。わかりました。やっぱり雌雄は生涯を共にしなきゃ、です。愛情だって結構深いんです。
もう鶏飼いをして二十年近く経つのに、鶏を日々観察しながらも作業的にこなしていた部分が、近頃は瞬間瞬間に動物の「心」に触れてしまってめまいすら感じる。でもそれが真実の姿?なのだから、それなりの心があるということを知ってしまった以上、知らないことにもできない。
大震災の後、ニワトリ達は怖がって荒れてなかなか元に戻らなかった。私は鶏舎にいなかったから、その時、どうだったのかはわからないが、パイプハウスの鶏舎の中仕切りの扉が開いてしまっていたから、ガシャガシャと大きな音を立ててぶつかったりしたのではないかと思う。小さな足で揺れる地面をどんな風に感じたのだろう。
とにかくまた雛たちが少しでも幸せでいてくれるよう今年もがんばろう!
そう思って春の育雛スタートします。



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